Sport Optics Guide - 双眼鏡の構造と光学技術

レンズへのコーティング

光がレンズを通るとき、その表面(入射面)と裏面(射出面)で光の一部が反射します。これによって透過する光の量が減少し、反射が多いと像は暗くなります。また、反射した光はフレアーやゴーストとなって像のコントラストに悪影響を与えます。そこで、より明るく鮮明な像を得るために、レンズの透過面に反射防止コート処理を行います。

コーティングはレンズの表面と裏面に施します。
この膜が単一の層であるものを単層コーティング、一般に3層から5層の複数の膜で形成されているものを多層膜コーティングと呼びます。
多層膜コーティングには、単層で除去できなかった反射光を何層ものコーティングによって減少させ、透過率を上げる効果があります。

コーディングなし(左)   多層膜コーティング (右)
多層膜コーティングの方が、反射が少ないことがわかります。
[コーティングの種類による透過率]